一日の終わり、ほっとひと息つきたいとき。
カップから立ちのぼる甘くやわらかな香りが、それまで気を張っていた心をほっとゆるめてくれる――そんなハーブがリンデンです。
メディカルハーブセラピストとしての視点から、今回は「心も体もじんわりとあたためてくれる」リンデンをご紹介します。
🌿リンデンって、どんなハーブ?
優しいフローラル調の香りで、ハチミツのような甘さとほんのり柑橘が感じられる、とよく言われます。
私はなんとなく白樺の木の下にいるような、爽やかで気持ちの良く、甘く優しい香りだなと思います。(同じシナノキだからかな?)
リンデンは、花と苞(ほう)をお茶に使用します。葉っぱのように見えるのは、苞と呼ばれるものです。
だから、お茶の見た目は他のハーブティーとちょっと違って、平らでかさかさっとしたフレーク状。
お湯を注ぐと、フラボノイドが多いので黄色味が強い色をしていて、見ていて穏やかな気持ちになります。味も、癖がなくお花のような匂いでリラックスできます。
🌿あたたまる・ほっとする理由とは?成分や作用をご紹介
リンデン(セイヨウシナノキ)の花や苞(ほう)には、フラボノイドや精油成分、フェノール酸などが含まれています。
フラボノイドは血管をやわらげて血流を促し、緊張や不安をやわらげる働きがあります。だから、とってもあたたまるんですね。
精油成分やフェノール酸は、鎮静・発汗作用を持ち、風邪の初期症状や軽い発熱時にも役立ちます。
これらの成分が組み合わさることで、リンデンは心身のリラックス、発汗促進、呼吸器の保護といった幅広い作用をもたらし、日常の疲れやストレスケア、季節の変わり目の体調管理にも適しています。
🌿リンデンティーの淹れ方のポイントと、「ズボラ」な作り方。自分にOKを出そう。
このように、内側からあたたまる作用とやさしい香りに癒されるリンデンティーは、いつでもほっとしたいときに飲むのがおすすめ。
私は「あったまってほっとしたいな」「くつろぎたいな」と思うときに、選ぶことが多いです。
リンデンティーの作り方は、他の一般的なハーブティーの作り方と同様です。
茶こしに5g(スプーン1杯程度)をいれ熱湯150mlを注ぎ、ふたをして5~10分ほど抽出します。
ハーブティー専用の茶こしつきカップを使うと中が見えるのでおすすめですが、濾すことができればなんでも大丈夫です。
リンデンはいれたての香りにぜひ癒されてほしいです。
ひとるポイントは、その香りに成分が含まれていますので、蓋はして抽出すること。
そのとき、おしゃれな蓋つきカップで細かい部分にこだわって癒されるも良しですが、疲れているからそんなことを考えられないという時には、小皿を載せてしまっても大丈夫です。(私はよくやります)
こういったところでも、自分にOKを出してあげてくださいね。
🌿まとめ:ポイントなど
あたたまりたい、ゆるみたい。
ほっとしたいときにおすすめのリンデンティー。
日々の小さなストレスや疲れは、自分でも気がつかないうちに心身をガチガチにしてしまいます。
リンデンのやさしい香りと温もりに包まれながら、自分をゆっくりとほどく時間を持ってみませんか。
その一杯が、明日のあなたを軽やかにしてくれるかもしれません。
ハーブティーの中では、フローラル調で苦手な人が少ない印象。みなさんも、是非気軽に試してみてくださいね。
この記事では、リンデンティーについてご紹介しました。
今後も、ハーブや心とからだの整え方について少しずつお届けしていきます。
「頑張りたいけど、ちょっと疲れてるな」と感じたとき、ふと思い出していただけたらうれしいです。
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